COVID-19と医療に与える影響【発起人:黒木良和】

私は84歳の老小児科医である。

現場を離れて18年、
新型コロナ感染症(COVID-19)を診療した経験はない。

その為COVID-19の臨床経過や後遺症、
ワクチンの副反応の実際には触れていない。

しかし、むしろそうであるが故に、
COVID-19やコロナワクチンを俯瞰的に見ることができる。

国内外の論文には目を通し、
偏りのない情報収集に努めているつもりである。

こどもへのコロナワクチン接種を勧奨しないという
狭い意味のプラットフォームの目標だけでなく、
医療一般の中のコロナ感染症治療の在り方についても言及したい。

人類は古くはスペイン風邪、そしてこの20年の間に
致死率が10~40%という恐るべきウイルス感染症(SARS, MERS)を経験した。

そして2019年秋から始まったSARS-CoV-2による
新型コロナ感染症が今世界中を混乱に陥れている。

SARS-CoV-2は極めて変異を起こしやすいウイルスで、
ワクチンの効果が十分でなく、かつ産生された抗体と
変異株の組み合わせで抗体依存性感染増強(ADE)が起こり
逆に重症化するリスクがある。

SARSやMERSの際もワクチンが検討されたが
ADEのためワクチン開発は中断された歴史がある。

にもかかわらず今回はワクチンが超特急で生産され、
長期的な安全性の確証がないまま、
WHOの推奨もあり世界中でワクチンが接種されている。

世界中が
ワクチンの高い感染予防効果、重症化阻止率の高さ
というメリットだけに着目しマスメディアも同調している。

政府も国民も業界もワクチンのみが唯一の解決策として、
ワクチン接種のみを推進している。
ワクチン以外に有効な対策があるにもかかわらず、
ワクチンに疑義を挟むのは人であらずの感さえある。
まさに「ワクチン脳」に全ての人が洗脳されている。


しかし、2回接種しても感染するブレイクスルー感染は世界中で発生し、
重篤なワクチンの副反応(死亡例を含む)も存在するが、
因果関係が証明されないとしてあまり注目されない。


COVID-19に対する現存する治療法やワクチンのみに依存しているが、
実は古くからエビデンスもあるビタミンC、D、亜鉛などの栄養療法が
コロナ感染症の予防や治療に有効である。

また認知症に投与されるサプリに
コロナ感染予防効果があることも発表されている。

私の知る病院では400名の認知症患者にそのサプリを使用しているが、
コロナ患者は0である。
インフルエンザ罹患も極めて少ないという。

西洋医学一辺倒でなく、
漢方や多くの有効とされる代替医療も総動員して
コロナに立ち向かうべきではなかろうか。

これらをすべてフェイクとする政府や専門家集団の覚醒を促したいものである。


さて、医療全般を眺めてみたい。
わが国に限定しても、この2年というもの新型コロナ感染症に翻弄されている。
人の命を救うのが医の本質であるが、
コロナ対策でその本質が疎かにされていないだろうか。
がん医療と救急医療の面からみてみたい。


日本人の2人に一人はがんに罹患する。
コロナの第1波-2波の影響でがん患者が前年同月比で10~20%減少している。

がんの発生が多少の増減を見せるのはよくあるが、
このように大幅な減少は人為的と言わざるを得ない。

要するにコロナ感染の影響でがん検診の受診率が減少したためで、
その結果初期がんの診断の遅れや、外科手術、
放射線治療等がん治療の遅れによるがん死亡者の増加が予測される。

事実英国の深刻な影響が論文で発表されている(Lancet Oncology 22(4) April 2021)


英国のパンデミック第一波でがんの可能性のある症状のある人の45%が
コロナのために受診していなかった。

その結果前年同時期に比してがん診断の紹介件数が35万件減少した。

また、オーストラリアでも
パンデミック後の6か月間で2500件のがん診断が見落とされたという。

がん治療は早期発見早期治療が鉄則であるが、
発見の遅れは治療の遅れにつながりがんの超過死亡が発生する。

コロナでの死亡者数とこれらの人為的に引き起こされた
がん死亡者数を比較すれば
がん死亡者数がはるかに多いのは自明の理である。

すなわち、それほど重篤でもないコロナ感染症医療のために、
救われるはずの多数の命が失われていることを忘れてはならない。

救急医療はどうであろうか。
東京都医師会救急委員会の報告がある。
膨大な資料なのでその概要を述べたい。

COVID-19の蔓延に対して感染防止対策と病床拡大を図ってきた。
しかし、コロナ感染症患者急増により、
従来の救急医療対応に圧迫が加わり、
根本治療開始までの遅延が生じている。

その結果、COVID-19のみでなく、
すべての救急医療患者に対する適時の医療提供ができず
不良な転機がもたらされている。

理由は救急医療需要急増に対応する予備力の不足、
院内感染による病院機能低下、
感染防止に係わる業務量の増大がある。

その他の影響

過度の自粛とコミュニケーション不足による若年者の自殺数の増加や、
本来任意であるべきワクチン接種の同調圧力で退職に追い込まれる事例や、
医療従事者のこどもがいじめにあう事例などが報じられている。

いま日本全国で感染者数の減少が顕著である。
おそらく新型コロナウイルスに対する集団免疫が成立しつつあるのであろう
(これは一昨年秋ごろまでの多数の中国からの観光客による弱毒株の国内での蔓延による幸運ともいえる)。


コロナウイルスを絶滅させることなどできない。
コロナウイルスと共存していくしかない。
いずれCOVID-19も風邪ウイルスの一つになるであろう。
コロナウイルス感染症を正しく恐れ、
冷静に感染対策と日常生活の回復の道を歩むべきではなかろうか。

黒木良和(医師)

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